皆さんこんにちは、緑和堂東京支店でございます。
今回ご紹介致します作品は、岐阜県生まれの画家熊谷守一の版画作品『熊蜂と蛍袋(ほたるぶくろ)』です。大きさは縦60cm横50cmほどで300部限定で製作された作品になります。画面全体に紫色や白色の蛍袋があり、その一つに熊蜂が留まっています。熊谷守一らしいやさしい印象を受ける絵柄が魅力的な作品です。
熊谷守一はお金を稼ぐ為ではなく、自分の描きたいものを描き続けるというスタイルを貫き、なるべく目立たないよう自らの思うままに作品を作り続けました。草花や鳥や虫といった生き物や自然をモチーフにした作品や身の回りのものを多く描いていました。絵画の作品だけでなく書や墨絵も手掛け、絵だけではなく書でも生き物や自然を表現しており自由な表現を追求した作品を多く残しています。
今回の作品は、熊谷守一本人が描いた作品を元に製作された版画作品になります。作品を納める箱や保存用の袋はございません。また、長期間の保管により画面全体にシミや変色がございます。製作番号を表すエディションナンバーも「E.A」と書かれており、一般流通する番号入りの作品よりも評価が下がるものとなります。上記を考慮しまして今回の評価となっております。