伊藤悌三『八ヶ岳広がる』

皆様こんにちは。緑和堂東京支店でございます。

今回ご紹介させていただくお品物は、伊藤悌三『八ヶ岳広がる』になります。

まず初めに伊藤悌三についてご紹介させていただきます。
伊藤悌三は1907年、東京 浅草に生まれました。
中学の頃画家を志し、20歳の頃洋画家・岡田三郎助に師事しました。1929年に東京美術学校西洋画科に入学し、在学中の1933年に帝展入選、1941年の第4回新文展で『少憩』にてその年に新設されたばかりの岡田賞を受賞しました。

1946年、光風会で活動していた作家達と共に新樹会を設立しますが、1952年に脱退し、以降は無所属で作品を発表していきます。
師である岡田三郎助の影響もあり、裸婦や人物画を多く制作しています。

今回のお品物『八ヶ岳広がる』は、氏の作品としては珍しい風景画となります。
長野県と山梨県を跨ぐようにある山々の春を描いた作品で、新緑の緑に混じってちらほらと桜が咲いています。
人物画家を称する伊藤悌三ですが、氏の作風らしいやわらかな色使いとタッチが特徴的な作品となっています。

今回の作品はヤケ等なく状態は良好でしたが、作家の代表的モチーフではなかったこと等からこちらの評価額となりました。作品の状態によっては評価額が変動する場合もございますのでご了承ください。

緑和堂では、伊藤悌三の作品を集めております。
絵画以外にも骨董品や貴金属などもお取り扱いしていますので、お気軽にお問い合わせください。