北川民次『螇蚸』

本作は、洋画家の北川 民次が色紙にバッタを描いた作品になります。

北川は、アメリカとメキシコに計22年滞在し、画家・教育者として活躍しました。

本作にはデフォルメされたバッタが大きく描かれており、太い描線が生命の力強さを感じさせます。シンプルながら存在感がある一作です。

長いメキシコ生活の中で農村に暮らす人々の生活に惹かれた彼は、メキシコのある種族が祖先の象徴として祭っていたというバッタを生涯描き続けました。
自身の分身や社会を表すものとしてバッタを描くこともあったそうです。

本作は、直筆サイン入りの肉筆作品であることや状態などを考慮して、上記の査定結果となっています。