今回ご紹介するお品物は、日古伊万里様式・日肥 其泉作・清水焼 平安雲泉造の陶磁器8点セットでございます。
まず日古伊万里様式とは、江戸時代に肥前有田で焼かれ伊万里港から出荷された「古伊万里」の意匠をもとに、現代において再現・発展させた装飾様式を指します。赤絵や染付、金彩を組み合わせた華やかな色使いと、花鳥文や吉祥文様を緻密に描き込む装飾性の高さが特徴で、現在でも高い人気を誇る伝統的なスタイルです。
本セットは、その日古伊万里様式を取り入れた器に加え、有田焼の窯元である日肥 其泉、そして京焼・清水焼の系譜に連なる平安雲泉という、異なる系統の器で構成されており、皿・鉢・湯呑・徳利・急須・高杯などが揃っています。
花鳥文や唐草文、吉祥文様などが細密に描き込まれており、筆致の細やかさや配色の妙から、高い絵付技術がうかがえます。
赤・藍・金を中心としたコントラストの効いた色彩は非常に華やかで、各器がそれぞれに強い存在感を持ちながらも、セットとしての統一感も見事に保たれています。
見込みや縁に至るまで丁寧に構成された文様配置は、古伊万里様式ならではの装飾美を現代に伝えるものといえるでしょう。
いずれのお品物も箱が付いており、落款を確認することができました。
大きなダメージは見受けられず、保存状態も比較的良好であることから、こちらの評価とさせていただきました。