秦 テルヲ 『闘病五年紀念 自画像』

秦 テルヲ 『闘病五年紀念 自画像』
秦 テルヲ 『闘病五年紀念 自画像』
作家名 秦 テルヲ
作品名 闘病五年紀念 自画像
買取方法 出張買取
ご依頼地域 滋賀県 長浜市

買取参考価格 70,000円

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※状態や付属品の有無、買い取り方法などによって価格が変動いたします。

この査定金額になった理由

秦 テルヲは、明治から昭和にかけて活躍した日本画家です。
初期には、都市の労働風景や歓楽街に生きる人々を題材に、人間の苦悩や社会の暗部を浮き彫りにする作品を手掛けました。
官展を中心とする美術界のあり方に批判的な姿勢を示し、独自の表現を追求しました。のちに母子や子ども、仏教的な主題にも関心を寄せるようになり、初期の退廃的な作風とは異なる、精神性を感じさせる作品を描いています。晩年は体調を崩し、5年にわたる闘病生活を送りながらも、病床で絵を描き続けました。

本作は、秦が「闘病五年紀念」と題し、昭和20年(1945年)7月に描いた自画像です。同年12月に亡くなっていることから、最晩年の作品にあたります。

正面を見据える秦の姿と、その周囲を埋め尽くすように書き込まれた文字が印象的で、戦争への批判や無常観、善悪のあり方など、多岐にわたる思索が綴られています。自身の境遇と向き合いながら、人間社会のあり方を問い続けた秦の内面がうかがえます。
絵画としての見応えに加え、時代や人間を鋭く見つめ続けた秦ならではの言葉も、本作の大きな魅力です。

濃淡を巧みに使い分けて繊細に描かれた姿からは力強さが感じられ、険しい表情は社会に対する憤りとも、死に抗おうとする生命の強さとも捉えられます。自身の病状が悪化するなか、終戦を目前にした時代の動乱を生きた秦の苦悩や祈りが伝わる、味わい深い一作です。

本作は、直筆サイン入りであったことや保存状態、市場での需要などを考慮し、上記の査定結果となりました。

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