村田省蔵 作『上高地秋色』

皆様こんにちは、緑和堂東京支店です。
本日ご紹介する作品は、村田省蔵 作「上高地秋色」です。

美しい秋の紅葉と、まだ秋色に染まっていない緑と、山頂間際の雪景色を複色で描きわけ、秋という一つの景色に色んな顔があること、日本の季節の美しさを教えてくれる作品です。

村田省蔵は学生時代は婦人画を描いており、卓抜した描写力が高い評価を得ていました。小絲源太郎に師事してからは深い色彩について学び、上京後の作品は、描写力と深い色彩を武器として風景画を描きました。

風景画の方が技術が卓越しており、人物画より高い評価を得ています。
その為、風景画の方が高額で取引されてあり、今回の作品も得意とする風景画の作品ではあるのですが、サイズが小さいという点から上記の評価額となりました。

村田省蔵の作品は、美しい自然と、近代的な発展によって失われた自然の風景の両方を描いていて、どちらも高い評価を得ています。代表的な作品は北海道の風景と新潟の稲架木（はさぎ）の風景を描いた2つのシリーズです。このような自然美を題材にした作品は高い評価を得て、日展にて総理大臣賞と恩賜賞・日本藝術院賞を受賞しています。

上記のような立派な功績から、今回の作品より大きい作品であれば5万円以上の金額が付くこともありますので、お手元に作品をお持ちの方は是非弊社緑和堂にご連絡ください。