皆様、こんにちは。 緑和堂 京都本店でございます。
今回、ご紹介させて頂くお品物は北村西望 作『夢』になります。
こちらは京都府長岡京市にお住いのお客様よりお譲り頂きましたお品物となります。
北村西望は長崎出身の彫刻家です。かの有名な「長崎平和記念像」など多くの作品を残す彫刻家です。
北村西望は数多くの作品を作っており、彫刻の世界では一番取引されている作家ではないでしょうか。
生年は1884年。少年時代に日清・日露戦争という軍国主義の時代を生き、第二次世界大戦前などには戦意高揚を意図した像が多かったようです。
しかし、戦後は一転して平和、自由といったテーマへと変化しました。
1945年の終戦の時、彼は61歳。そこからの作品の多くが今なお残っているのは、彼のその想いの強さが作品から感じられるからかもしれません。
今回のお品物は北村西望の中でも、晩年の作品です。
実はこの『夢』という作品はサイズ違いがいくつかあります。
大きいものとしては、東京は荒川区の公園にも設置されていて、誰でも見ることができます。いくつものサイズ違いを作ったのは、西望の想いが強くこもっているからでしょう。1970年という、西望86歳の作品です。一匹の犬が片手を挙げ少女を見上げています。少女は微笑みながら友達を見て、犬も友達の少女にじゃれつきたい。柔らかな日差しが差し込む午後、これから友達と遊ぶ様子。そんなとても心温まる情景が伝わってきます。
箱が共箱で状態もとても良いことから、今回の査定となりました。
共箱がない場合や状態によっては価格が変動致しますのでご了承下さいませ。
緑和堂では、北村西望の作品を強化取扱中でございます。
ご自身のコレクション整理やお片付けで出てきたお品物等ございましたら、是非お気軽にお問合せ下さいませ。
お客様からのお問合せ心よりお待ちしております。