皆様、こんにちは。 緑和堂 名古屋支店でございます。
今回、ご紹介させて頂くお品物は平安 嘉々瑞 造『青華松竹梅 煎茶器揃』になります。
こちらは春日井市にお住いのお客様よりご依頼があり成立致しました。
染付とは、白色の胎土で成形した素地の上に酸化コバルトを主とした絵の具で模様を絵付し、その上に透明釉をかけて高温焼成した陶磁器です。
おもに磁器で、模様は藍青色に発色します。
中国語で”青花“(せいか)、または”釉里青“(:ゆうりせい)と呼びます。
透明釉の下に発色層がある釉下彩技法の一種です。 同じ酸化コバルトの発色でありますが、低温釉を使った唐三彩の藍彩などは染付ではありません。この絵の具の材料は、日本では呉須(ごす)と呼んでいます。コバルトを含むこの材料は、中国でも輸入品が多く、元末から明初では西南アジアから輸入されたスマルト、蘇麻離青(すまりちん)または蘇勃泥青(すぽにちん)とよばれる濃い藍のガラスを使用していました。その後も外国から輸入される材料を回青(かいせい)と呼んでいます。また、中国国内で産出する土青、石青などと呼ばれる呉須も使用されるようになった。近代以降はドイツ産などの人造コバルトも多く使用されています。
日本では、磁土を一度素焼きしてから、呉須で図柄を描き、その上から透明釉を掛けて再度焼成(本焼き)するのが一般的です。中国では、素焼きをしていない素地に呉須で図柄を描き、その上から透明釉を掛けて焼成する技法(生掛け)が原則です。
ただし、極端に薄い磁器は素焼きをしますし、生掛けは初期伊万里でもみられます。
今回のお品物は平安 嘉々瑞 造『青華松竹梅 煎茶器揃い』ということ、専用の木箱もあり、状態もとても良いことから、上記の評価額となりました。
共箱がない場合や状態によっては価格が変動致しますのでご了承下さいませ。