皆様、こんにちは。 緑和堂 名古屋支店でございます。
今回、ご紹介させて頂くお品物は角 偉三郎 作『内根来 合鹿椀』になります。
こちらは名古屋市天白区にお住いのお客様よりお譲り頂きましたお品物になります。
角 偉三郎は『輪島漆器の革命者』といわれた漆芸家です。
角偉三郎は漆工芸の本場である石川県輪島市に下地職人の父と蒔絵に絵を描く母の息子に生まれ、15歳で沈金師である橋本哲四郎に師事し沈金の修行を始めました。
20代前半からは沈金の技法を生かした絵画の様なパネル作品を手掛けるようになり38歳という若さで製作した沈金のパネル作品『鳥の門』が日展で特選を受賞します。
40歳までは日展作家として活動しますが、石川県能登町で地元に伝わる合鹿碗(ごうろくわん)に出会い『芸術』から『うつわ(使う道具)』へと作風を変えて一切の公募展からは手を引き『漆器』の製作に取り組みます。
それから、角偉三郎は『漆とは、木とは何か』を問い、『空気が必要とするかたち』を漆芸を通して追求し続けました。
今回のお品物はまさに角偉三郎の代表作ともいえる合鹿椀のお品物で、使用感も少なく、専用の共紙箱や付属の布も揃っていた為、今回の評価額となりました。
共紙箱が無い場合や、状態によっては評価額が変動致しますのでご了承くださいませ。