皆様こんにちは、緑和堂東京支店です。
今回ご紹介する作品は、サルバドール・ダリ作 リトグラフ『海へ向かう馬車』です。
サルバドール・ダリはスペインが生んだ20世紀を代表する最も多才な画家です。絵画はもちろんのこと彫刻、版画、舞台装置や衣装のデザイン、映画制作と実に幅広い表現活動を行っていました。
ダリはシュルレアリスム(超現実主義)を代表する画家です。シュルレアリスムとは意識のもとに閉じ込められている無意識の欲望を描くものと言われています。文章での説明は難しく、ダリの作品がまさにそれであると理解してもらうことが一番の近道かもしれません。
ダリは生活の中で受けたインスピレーションをダリのイメージで描いて作品を作り上げます。つまり、作り上げる作品はダリの夢や妄想などのイメージを形にしたもので、意識と無意識の狭間こそが本当の現実であるという考え方がシュルレアリスムなのです。
今回の作品は、前述したシュルレアリスム作品の一つになります。砂漠に白い服を着た少女がいる構図は、ジョルジョ・デ・キリコの影響を受け1935年ごろから描き始めたものだと言われています。キリコの《通りの憂鬱と神秘》の輪を回す少女から着想を得ており他の作品にも描かれています。砂漠、白い少女これらの描かれたダリの作品は、ダリの作り上げる作品の中では定番ともいえるよく描かれているものになります。ダリらしさと言う点が出ている作品となっています。
評価額については、リトグラフ作品であるという点と外側の白枠部分にシミがあることなどを考慮して上記の金額となっています。