皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。
今回ご紹介させていただきますお品物は、安食慎太郎 作『バラの花』でございます。
安食慎太郎は島根県出身の油彩画家です。
1968年、武蔵野美術大学の卒業制作作品が最優秀賞を受賞し、大学美術館の買い上げとなります。そして同年には個展を開催し、1970年には独立展最優秀作家選抜展に推薦され、評価を確固たるものにしました。
30代の手前からは海外の各地を巡りスケッチをしつつ制作を行うようになり、表現の幅を広げてゆきました。
作風の特徴として一番に挙がるのは、やはり「赤」ではないでしょうか。代表となる赤富士をはじめとして表現される強烈な色味は、他には無い印象を与えます。
本作でも背景の強い赤と、厚塗りの立体的なバラの生花が他の静物画にはない迫力と生命力を感じさせます。
今回は油彩に少しばかり割れが見られましたため、こちらの評価とさせていただきました。
厚塗りの油彩画は比較的割れや欠けが発生しやすいお品物となります。経年の影響もございますが、日の当たらない場所での保管などをより丁重なお取り扱いを推奨いたします。