皆様こんにちは。緑和堂東京支店でございます。今回ご紹介させていただくお品物は、喜多川歌麿 作『美人赤子図』になります。
まずは作者の喜多川歌麿についてご紹介致します。
歌麿は江戸時代の浮世絵師ですが、生年月日や出生場所は諸説があり、不明とされています。美人画を多く描き、それは当時の周囲の浮世絵師に多大な影響を与えたそうです。歌麿は女性に対しての美しい部分だけでなく、その裏の黒い部分や生々しさを、肌の肉感などを通じて表現し、人々を魅了しました。
歌麿は今までの美人画と異なり、顔を強調して描く構図を編み出し描いてきました。それにより女性の顔をより細かく描くことや肉感や肌艶などの表現がしやすくなり、さらに人気になっていきました。
本作では赤子が煙草の煙を嫌がっているのでしょうか。赤子が女性の顔を上に抑えている、少しユーモアの感じられる作品です。
今回の作品は状態も良く綺麗に保管されておりました。江戸時代のオリジナルではなく、後年に刷られた復刻木版であることを考慮し、こちらの評価となっています。絵の状態やモチーフによっては変動がございますのでご了承いただけますと幸いです。