皆様、こんにちは!緑和堂東京支店でございます。
今回お客様からお譲りいただきましたお品物はこちら。
吉田博 作『姫路城 夕』でございます。
吉田博は1876年福岡に生まれました。まるで目の前にその情景が広がっているかのような色鮮やかな風景版画は今も世界で高い人気を誇っています。
日本の風景だけでなく世界中の名所を描き、彼は世界中の著名人から愛されました。
彼が画家としての一歩を踏み出したのは中学時代でした。洋画家の教師に腕を見込まれ養子となり、学校卒業後は京都へ出て水彩画を描き始めました。1894年に上京し不同舎に入門したのち、1899年に渡米し、欧米諸国にもその名は知れ渡っていきました。
国内外でその名を高めていった吉田は、1920年に当時版元をしていた渡邊庄三郎と出会い木版画の製作を始めます。1921年の関東大震災で版木や多くの作品を失いましたが、無事に残った数少ない作品を手に三度目となる渡米を果たし、現地で高い評価を得ました。
こちらの作品は、兵庫県姫路市にある重要文化財、姫路城が描かれています。
姫路城は、白鷺が羽を広げたような姿に見えることから「白鷺城」と呼ばれ、白漆喰で塗られた城壁や7階建ての大天守が特徴です。
夕暮れの空に姫路城の大天守が描かれ、手前に生えている木々の暗さが大天守を引き立たせており、そのコントラストが美しい作品となっております。
吉田博の作品は国内だけでなく前述したように海外でも人気があり、年々希少価値が上がってきております。こちらは昭和3年の作品であり、少々色あせもあるためこちらの評価とさせていただきました。
緑和堂では、吉田博の作品を集めております。
絵画以外にも骨董品・貴金属等もお取り扱いしていますので、お気軽にお問い合わせください。