皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。
今回お譲りいただきましたお品物はこちら。鈴木信太郎 作 水彩画 『アネモネ』でございます。
鈴木信太郎は東京都八王子市生まれの洋画家です。
はじめは図案家を目指していましたが、第10回文展に水彩画「静物」で初入選したことを機に図案を断念し、油絵の制作に専念します。文展や二科展を中心に活躍され、戦後は野間仁根や高岡徳太郎らと一陽会を結成し、活動されました。
モチーフとしてよく扱われるのは果物や花などの静物です。画面いっぱいにモチーフを扱い、明るく映える色彩を中心に構成された「童画風」と評される作風が特徴です。
花を扱った作品では花瓶に生けられているものが多いですが、本作では自生するアネモネが描かれております。濃淡のある色彩があでやかながら、どこか落ち着きを与えるタッチには油彩画とまた異なる魅力が垣間見えます。
今回は油彩画に比べ少し人気の劣る水彩画作品であったことを考慮しまして、こちらの評価となりました。