藤城清治 『生きるよろこび(2011)』

皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。

今回ご紹介させていただきますお品物は、藤城清治 作 ジクレー版画『生きるよろこび』でございます。

藤城清治は1924年生まれの影絵作家です。
影絵とは、動物や人物などに光を当てて、その影を投影したものの名称です。
影絵は日本だけでなく、あらゆる国で親しまれており、影絵芝居は世界的にもとても有名です。
影絵作家である藤城清治の手掛ける作品は、日本のみならず海外でも高い人気を誇り、現在でも美術品市場で高い評価を持っております。

「生きるよろこび」は2021年に開催された藤城清治版画展のサブタイトルにもなっており、藤城の中で大きな位置を占めるテーマであると分かります。本作は2011年制作ですが、同タイトルで1995年に制作されたものもございます。
藤城の「生きるよろこび」というテーマは、不安に揺れる世の中で「生きるよろこびを描きつづける」ことで喜びの種を蒔いていく、という意味合いが込められています。作品の発表年、また版画展の開催年から、藤城の込める想いが見えてくるのではないでしょうか。

今回は額、本品ともに傷や汚れも無く綺麗な状態であったこと、人気の高い版画作品であることを考慮し、こちらの評価とさせていただきました。