皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。
今回お譲りいただきましたお品物はこちら。九鬼三郎 作 油彩『備前に椿』でございます。
九鬼三郎は、兵庫県出身の油彩画家です。
パリの美術学校であるアカデミー・ド・ラ・グランショミエールで学び、後年にはパリ芸術大賞を受賞します。受賞後は全国で個展を開催するなど、精力的に活動されました。
九鬼三郎の作品で最も見かけるのは、草花が花瓶や茶碗に生けられた構図です。
モチーフとなる古陶器と花の調和が重んじられた作風がとられています。
本作では備前焼の花入に椿の花が生けられております。重みと落ち着きを持つ備前の土色に白色の椿が良く映え、慎ましい美しさが生まれております。また、背景の色味が全体に奥ゆかしさを感じさせます。和室にはもちろん、洋室でも空間に溶け込む作品なのではないでしょうか。
今回は付属品が無かったものの、状態良く保管されていたことを考慮しましてこちらの評価とさせていただきました。
九鬼三郎作品をはじめ、緑和堂では油彩画の取り扱いを強化しております。整理されるお品物がございましたら、お気軽にご相談ください。