棟方志功 『円窓慈航妃図』

『円窓慈航妃図』は日本を代表する版画家、棟方志功のリトグラフ作品です。棟方の著作権管理者である棟方志功板画館の監修のもと、240部限定で制作されました。

この作品は、優雅な曲線と鮮やかな色彩で端正な顔立ちの女性を描いています。作品内には「万里水雲長慈航又何處」という文字が書かれており、「人生ははてしない大海原を漂うようなもので、何処へ行くのか分からない。今日も菩薩の慈しみを信じて航すのみである」という意味の仏語だそうです。

棟方は１８歳の時、ゴッホの「ひまわり」に感銘をうけて芸術家を志しました。板画のほかに、倭画、油絵、書など数多くの傑作を残しています。

戦後は海外でも人気があり、国内では2023年に生誕120年を記念して「棟方志功展」が開催されました。

現在も評価の高い作家であること、証明書付きで240部限定であること、保存状態が良いことから上記の査定結果となっています。