国吉 康雄『カーニバル』

本作は、洋画家である国吉 康雄が手掛けたシルクスクリーン作品です。

国吉は岡山県に生まれ、16歳で単身渡米。働きながら美術学校に通いました。

本作は1949年の作品で、仮面を付けた人物が踊る様子が描かれています。
カーニバルと言えば楽しい祭りのはずですが、仮面の表情はどこか悲しげです。
本当なら人の感情や身分などを隠してくれるものですが、隠しきれなかった強い感情が仮面の表情まで変えてしまったようです。

実はこの人物は国吉自身だそうで、彼が子供時代から感じていた深い悲しみや孤独感が繊細に表現されています。

本作は、直筆サイン入りであることや状態などを考慮して、上記の査定結果となっています。