皆様、こんにちは!緑和堂東京支店でございます。
今回、お客様からご依頼を頂き成立致しましたお品物はこちらです。
今井政之 作『象嵌彩鳥 酒盃』でございます。
今井さんは大阪府出身の陶芸家であり、象嵌(1つの素材に異質の素材を嵌め込む技法)の第一人者として知られております。
また、苔泥彩という渋く沈んだやや緑味を帯びた泥で、「ざらざら感」がありながら、苔の様なしっとり感を出す技法も生み出しており、現代陶芸界に独自の領域を広げられた方でもあります。
今井さんの作品の魅力は、苔泥彩で作り上げられたしっとりとした味わいの作品に象嵌で嵌め込んだ草や花、鳥たちが愛嬌のある姿で描かれているのが特徴です。
最も人気のある作品は、今にも動き出しそうな踊っている4羽の鶴が描かれた大皿です。こちらは価格で25万円ほども値が付くことがあります。
今回の作品は酒盃という小さな作品になります。小さい為、買取価格は下がる傾向にあります。無名作家の場合、酒盃は1,000円もいかないほどの場合が多いです。
しかし、今井政之さんの作る酒盃は小さい作品でも苔泥彩や象嵌の作り込みがよくわかり、その価値を加味させていただき、上記の金額で評価致しました。