皆様こんにちは、緑和堂東京支店です。
今回ご紹介する作品は、木下孝則 作 油彩『バレリーナ』になります。
バレリーナを題材にした作品は、木下孝則さんの名を押し上げたものです。
戦後に描き始めたバレリーナ作品は、年を重ねるごとに高まる技術の結晶ともいえ、人気のある作品群となっています。
ご紹介致しますお品物も、もの悲し気で哀愁のある姿の婦人画となっており、木下孝則さんらしい明快な色調が伝わりやすい作品となっています。今回は、傷や劣化などもなく綺麗な状態でしたので上記の評価となりました。
作者の木下孝則さんは京都大学法学部に入学し、翌年に東京大学にも入学したエリートでした。しかし画家になるという夢を叶えるため、二つの大学を退学し、仲間たちと画家になる夢を歩むという稀有な経歴を持っています。
フランスに留学した経験もあり、そこで体験した反自然主義的な近代美術に衝撃を受けたことを語っています。
作風は、婦人画とバラをモチーフにした作品が多く、婦人像のすべてが都会の洗練された若い女性をモデルとしたもので、シンプルな色調と優れた描写力を活かした描き方が特徴です。