皆様、こんにちは。緑和堂東京支店でございます。
本日ご紹介させていただきますお品物は、『汕頭(スワトウ)刺繡含む 着物 一式』になります。
まず、汕頭刺繡とはなにかを説明させていただきます。
汕頭刺繡とは中国三大刺繍の一つになり、他に相良刺繍、蘇州刺繍とあります。
中国広東省東州の汕頭地方という地域にて、清仏戦争をきっかけにヨーロッパ刺繍が伝わったことから発祥とされています。刺繍部は不思議な雰囲気の透かし模様が特徴とされています。そんな特徴的な模様は手作業もしくは機械作業にて行われ、手作業の場合、刺繍部の穴の形や大きさに違いが出てくることから作られた方の温かみを感じられるのも特徴だと思います。機械作業の場合、穴の形状が均一なのが特徴となり、手作業に比べ比較的安価となります。
制作のために一度中国に送り刺繍をするため、貿易で有名な地域の素材(大島紬など)に多くされています。また大島紬など普段着素材で作られている印象が一部着物愛好家の方の中であり、格が低く礼装には不向きとして認識されてしまっています。しかし西洋の上流階級の方の身に着ける刺繍の一種や、日本では黒留袖に使われることもあるため、格が低いということはございません。
現在は手作業で制作されているものが減少しており、多くは機械にて制作されています。そのため手作業のものは希少価値が高くなります。また査定ポイントと致しましてはお品物が手作業か機械作業にて制作されているか、刺繡部の大きさによって大きく変わってきます。今回のお品物は機械作業の物になりますので、上記の結果となります。
着物、帯などは状態によって大きく相場が変わることがございますので、ご注意ください。
緑和堂では、着物もお取扱いしております。着物でお困りなお客様は多数いらっしゃると思いますので、少しでも気になるお品物等ございましたらお気軽にご相談して下さいませ。