皆様、こんにちは。 緑和堂 京都本店でございます。
今回ご紹介させて頂くお品物は、南口閑粋 作の茶碗『鴛鴦揚抑茶碗』でございます。
作家の南口閑粋は大阪出身で京都府立陶工高等技術専門学校を卒業した後は龍谷窯の初代宮川香雲や千家十職の土風炉・焼物師である16代永楽善五郎に師事し、独立後は廃窯となっていた杣山焼を再興させた経歴を持ちます。
閑粋の作品は鮮やかで雅な雰囲気の作風が特徴的です。
植物や鳥などの生き物を生き生きとした姿で描きながらも、上品で美しい仕上がりは、江戸時代に活躍した絵師・尾形乾山の模様を模した”乾山写し”との相性が良く評価が高いです。
今回お譲り頂いた「鴛鴦揚抑茶碗」は題名通り、オシドリのつがいが描かれています。
色鮮やかな雄とは対照的な雌の色彩も美しく上品に描かれており、優雅に水面を泳ぐオシドリの夫婦の仲睦まじさを感じる作品でした。
付属の共箱もそろっており、今回はこの評価をつけさせていただきました。作品の状態によっては評価が変動致しますのでご了承下さいませ。