皆様こんにちは、緑和堂東京支店です。
本日ご紹介する作品は、中山正作 「ひまわりを抱く」です。
中山正は、日本の伝統的な木版画と西洋絵画を組み合わせたスタイルで作品を作り上げる木版画家です。馬、蝶、鶴、長い髪をなびかせた少女などをモチーフにした作品を多く描いています。抽象画を描くこともありますが、具象画作品も抽象画作品も共通して言えることは、どれもが神秘的な雰囲気の作品で神々しさを感じざるを得ません。 晩年の作品は、ペルシャ美術や、イラン美術、ルネサンスなどのスタイルに影響を受けており、日本古来の技法である木版画技法を駆使してそれらを表現していました。
中山正の活動は、1959年にリトグラフ画集「ラッパ手」を出版、1963年ミラノで画集「騎士の無い馬」を出版。1982年にはアメリカでも木版画集を出版。日本の銀座和光での個展開催や、東京国際版画ビエンナーレ、クラコウ国際版画ビエンナーレ、ノースウエスト国際版画展、などの展示会に出品するなど精力的に活動を行っていました。日本だけでなく海外でも高い評価を受けており作品は高い人気を持っています。
今回のお品物は、長い髪をなびかせた少女で、儚げな雰囲気を醸し出しています。うつむいた少女の手に持たれた大きなひまわりは、大きく存在感があり対照的な少女との対比は想像力を掻き立てられます。多色刷りを活用した木版画ならではの表現は中山正だからこそ描ける作品だと感じざるを得ません。
今回のお品物は、作品の質やサイズ・状態などを考慮して上記のようになりました。モチーフによって多少評価は変わりますが、少女と馬の作品は他の作品と比べて少し評価が高くなっております。