皆様、こんにちは!緑和堂東京支店でございます。
今回お客様からお譲りいただいたお品物はこちらになります!
伊勢崎淳 作『備前 扁壺』でございます。
伊勢崎淳氏は備前焼の伝統を守り、そして発展に貢献した人間国宝の一人です。
備前焼の歴史は長く、岡山県備前市にて1000年以上の歴史を持ちます。釉薬を使わず土本来の味を生かした備前焼は千利休に始まったわびさびを重んじるわび茶人たちに好まれ重宝されてきました。
備前焼の最大の魅力は何と言っても釉薬を使わず、絵筆で文様を書くこともせず、2週間に及ぶ焼成で焼き締めることで起こる窯変が命です。
長時間をかけて焼き締めることで自然がおりなす表面の土の色合いはその時々で様々な顔を見せてくれます。
どんな風に変化しているかは取り出してからのお楽しみです。
伊勢崎淳氏の特徴は中世の窯を復活させるなど備前焼の歴史を深く研究しながらも、他のアーティストとの交流も積極的に行うことで伝統的な感覚だけでは無く、モダンで現代的で先進的な造形感覚を身に着けてきました。
そのモダンで現代的、先進的な造形感覚を生かして伊勢崎淳氏は備前焼に新しい地平を切り開いてきました。
伊勢崎淳氏の人気作品は、黒く焼きあがる黒備前や足のある花入れなどです。それらの美しさとモダンな造形は伊勢崎淳氏の技術力を思う存分味わうことが出来ます。
今作は「扁壺」という変わった造りのある壺になります。
上記に挙げた黒備前や足のある造りに比べると人気が下がる作品となりますが、伊勢崎淳氏の作品を楽しむには十分と言えるでしょう。
今回の査定のポイントは、人気作品の焼き方、形であるか、共箱が綺麗な状態で付属されているかどうかになります。
備前焼などをお持ちで作家が分からない、気になる商品がある。などございましたらお気軽に緑和堂へお問い合わせください。