皆さんこんにちは、緑和堂京都本店です。
今回ご紹介するのはブールデル 作 『騎手なしの馬』です。
エミール・ブールデルは近代彫刻の父と称されるロダンの工房で15年助手を勤めた彫刻家です。工房で働き始めた当初はロダンの影響を強く受けたといいます。その後ロダンの影響から逃れ、自己の表現をいかに確立するかという課題に取り組み、次第に中世ロマネスク彫刻を連想させるような作風を確立していきます。
工房を独立した後もアルゼンチン政府の依頼を受け、14年もの時間をかけて制作した独立の英雄カルロス・マリア・デ・アルヴェアル将軍の記念碑彼の代表作となっています。
今回の作品は1915年に発表されたもので、ちょうど上記のアルヴェル将軍の記念碑制作中にあたる時期です。また、8体+彫刻家用として2体の10体限定のものとなっており、独自の表現を確立させたブールデルらしい自然で力強い馬の姿は騎手を乗せて荒野を駆け抜ける姿すら想像させてくれます。
今回の作品は、作家としての地位を確立した頃の作品であることや、鑑定書が付属していたことから上記の評価となっております。
緑和堂では絵画や彫刻など美術品を多数取り扱っております。
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