駒井製 『菊他象嵌皿』

皆様、こんにちは！緑和堂東京支店でございます。
今回、お客様からお譲り頂いたお品物はこちらです！
駒井製 『菊他象嵌皿』でございます。

駒井製とは京都で刀剣師として長年金工を行ってきた駒井家が制作してきた品物の事を言います。皿や花瓶、置物等様々な品物を作成しております。布目象嵌という技法を用いることで有名です。

布目象嵌とは金属の板に細かく溝を作っていき、そこにアルミ箔や金箔、銀箔をはめ込んでいく技法でございます。縦横に溝がはいっていてまるで布目のように見えることから布目象嵌とよばれています。

さてこの駒井家なのですが、作家名を駒井音次郎を言いまして、初代駒井音次郎が上記した象嵌の技法を学びそこから布目象嵌を手掛けるようになりました。
初期は刀の装具を作っていましたが、廃刀令が出て刀装具の需要が減ると外国人向けに装飾品を制作し、販売しました。それが海外で大きな人気を獲得し、度々国内外の博覧会でも受賞しております。

本作は、金色の象嵌が映える綺麗な一品となっています。今回は得意とする象嵌の良く映えたお品物ですが、共箱が付属していなかったため、こちらの評価とさせていただきました。