皆様こんにちは!緑和堂東京支店でございます。今回お客様からお譲り頂いた品物は、十二代 加藤忠三郎作の茶釜でございます。
始めに忠三郎についてご紹介させて頂きます。本名を加藤忠三郎と言い江戸時代から尾張藩お抱えの釜師として製作を続けている釜師です。名前は歌舞伎等と同じく襲名制となっており、5代から代々忠三郎を名乗っています。十二代は角谷一圭や斎藤明に釜づくりを教わり34歳の時に12代目忠三郎を襲名致しました。十二代は芦屋釜や古作の釜を勉強し作り方も研鑽を重ね様々な作品を制作してきました。
今回の作品は百侘釜(ひゃくだがま)と言って茶釜の形の一つで口の所に雷紋があり胴の部分には百侘釜と彫ってあります。また釜の形が富士山の形を模しているのも特徴になります。
今回のお品物はお客様もよくご使用されていた様で縁の部分にかけが見られ、また釜の中もサビが多くみられています。釜の鑑定時にはこの釜の中の状態も大きく関係しています。綺麗な物の方が査定額は高くなる傾向にあります。
このお品物は共箱もあり、百侘釜で忠三郎作品の中でも珍しいものになりますので上記の評価額となります。作品の状態や作者によって評価額は変動がございますのでそちらをご了承いただけますと幸いでございます。