皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。
今回ご紹介するお品物は、五味悌四郎 作 油彩『椿岩根絞り 備前壷』でございます。
五味悌四郎は東京出身の洋画家です。
1918年に東京都台東区で生まれ、川端画学校を経て東京藝術大学に入学します。1945年の第1回日展から出品し、1947年からは一水会でも出品をはじめます。
その後は渡欧してパリの美術学校・グランショミエールで学び、ボザール展やル・サロン展で受賞するなど、海外においても高い評価を受けました。
五味作品の特徴は写実性に富んだ静物画であり、特に代表的なのは「花」をモチーフとした絵です。
本作は中でも多く描かれる「椿」をモチーフとしており、綺麗な赤色が落ち着いた背景に映える作品です。備前焼の花瓶の土色も、花を修飾して良いバランスを生み出しているように感じますね。
今回は作家の代表的なモチーフの作品であり、共箱が付随していたこと、油彩に剥がれ等もなく良い状態で保管されていたこと、サイズ等を考慮に加えましてこちらの評価とさせていただきました。