長澤 草春 『小面』

本作は、能面師・長澤 草春が手掛けた小面(こおもて)となります。

草春は、能面師として日本で唯一「人間国宝」に認定された長澤氏春の三男です。
幼い頃から父のもとで技術を学び、現在は兄弟ともに能面師として活躍しています。

能において小面は、あどけなさの残る若い女性を表す面です。
やや広めの額や中央に寄った目鼻立ち、ふっくらとした頬が特徴で、天然素材を用いた手作業により、命が宿っているかのような存在感を放っています。
また、角度によって微妙に変化する表情も魅力のひとつです。

本作は、美術品としての価値や状態の良さなどを考慮し、上記の査定結果となっています。