葛飾北斎 『百人一首 うばがえとき 元良親王』

葛飾北斎 『百人一首 うばがえとき 元良親王』
葛飾北斎 『百人一首 うばがえとき 元良親王』
作家名葛飾 北斎
作品名百人一首 うばがえとき 元良親王
買取方法店頭買取
ご依頼地域大阪府大阪市中央区

買取参考価格 800,000

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この査定金額になった理由

今回のお品物は葛飾北斎の『百人一首 うばがえとき 元良親王』の初摺(しょずり)でございます。

葛飾北斎は江戸時代後期を代表する浮世絵師です。『富嶽三十六景』や『北斎漫画』などの代表作で知られ、大胆な構図と高い描写力が特徴です。その斬新な画風は、西洋の印象派をはじめとする海外の芸術界にも多大な影響を与えました。

初摺とは浮世絵などを印刷する際に一番最初に摺られたもののことです。版画は版を重ねるごとに版が痛み、線がかすれたり色数が減っていってしまいます。それも浮世絵の味の一つではありますが、初摺は彫師の技術と、絵師(本作の場合葛飾北斎)が直接出した色の指示が忠実に反映されます。そのため、骨董としての価値だけではなく芸術的な価値も計り知れません。

「百人一首 うばがえとき」は天保6年(1835年)頃から刊行された葛飾北斎の大判錦絵のシリーズです。この名称は「うばがゑとき(乳母が絵解き)」つまり乳母が幼い子どもに対して百人一首の和歌の意味を分かりやすく絵で説明する、という趣向に由来しています。

本作は百人一首に収められている元良親王の和歌「わびぬれば 今はた同じ 難波なる みをつくしても 逢はむとぞ思ふ」を題材としています。法王の后との禁断の恋が露見し、それでも会いたいと詠った情熱的な一首を、葛飾北斎独自の視点で解釈しました。当時の難波の海に立った澪標(みおつくし:水路の場所や水深を示すために、浅瀬に立てられた木製の標識のこと)を崖から見つめる人々の姿が印象的な作品でございます。また、初摺の一枚と言うことで海や夕焼けの鮮やかな色彩、着物や藁の細やかな線の美しさが圧倒的な一品です。

こちらの作品は貴重な初摺のおひとつであることと保存状態の良さから、今回の評価に繋がりました。

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