皆様、こんにちは。 緑和堂 名古屋支店でございます。
今回、ご紹介させて頂くお品物は王立セーブル窯『男女絵 ミニチュア 陶板額』になります。
こちらは名古屋市緑区にお住いのお客様よりお譲り頂きましたお品物になります。
セーブル窯はドイツのマイセン窯と並びヨーロッパの最高級陶磁器として世界の人々に高く評価されコレクターの間でも大変人気があります。
セーブル窯の歴史は古く1756年、ルイ十五世から寵愛を受けていたポンパドール夫人の提案でセーブル窯の前身となる王立御用達のヴァンセンヌ窯が、パリからベルサイユのセーブルの地へ移されました。
1759年、ヴァンセンヌ窯から名前を変え、フランス王立セーブル製陶所となり、国窯として2世紀半、今もフランスの文化と美を伝える優れた陶磁器を生み出し続けています。
セーブル窯の功績は、フランスの時代を反映した、完成度の高い芸術作品を作り続けてきたことにあります。
セーブル窯は、その高い技法と当代一流の化学者、画家、彫刻家の参加によって華美で鮮麗な装飾、独特の風合を持つソフトペーストなど、ヨーロッパ陶磁器界でも他の追随を許さないセーブル芸術が誕生しました。
こうしてセーブル窯は、当時ヨーロッパに君臨したベルサイユ宮殿を飾るにふさわしい優美な陶磁器を製作しました。また、時の王や王妃の日用品、贈り物にも用いられ、時代様式を色濃く反映して、まさに富と権力の象徴として発展していきます。国窯という背景から生産は非常に限定され、世の人々の目に触れることは少なく「希少な陶磁器」と呼ばれました。
現在でも生産量は年間約6000ピースと限定されており、そのほとんどがフランス国家のために作られます。
今回のお品物は小ぶりながらセーブル窯の気品に満ち溢れたお品物で、傷や汚れもなく綺麗な状態で保管されていた為、今回の評価額となりました。
状態によっては評価額が変動致しますのでご了承くださいませ。