皆さまこんにちは、緑和堂京都本店でございます。本日は近藤悠三の作品を紹介させて頂きます。
近藤悠三は京都府出身の陶芸家で、河井寛次郎や濱田庄司らと出会い技術を磨きました。19歳の時には富本憲吉の助手になり、後に「染付技法」にて1977年に国の重要無形文化財に認定されています。
染付とは、白い磁気に酸化コバルトを原料とする「呉須」で絵付けを施した後に透明な釉薬を掛けて焼き上げたものをいいます。
もともとは14世紀初頭に中国の景徳鎮地方で編み出され、ヨーロッパやイスラム地方などに伝播し、近世の世界の陶磁器生産技術に多大な影響を与えたものるといわれています。日本には16世紀末に、京都では18世紀後半に本格的に生産されるようになりましたが、その多くは「古染付」や「祥瑞」と呼ばれる中国製品の写しであったりそのスタイルを中国に寄せて作陶されておりましたが、近藤悠三は新たなスタイルを作りだし、その雄大な作風は「近藤染付」とも呼ばれました。
今回は多くの種を実らせることから縁起の図柄として好んで描かれていた柘榴の飾り皿をお譲り頂き、6寸ほどのサイズ感からもそのダイナミックさは存分に伝わって来ます。
京都の茶碗坂にある近藤悠三記念館では、直径126㎝、重さ100㎏にもなる当時最大の梅染付大皿が展示されております。この一点だけでもかなりのインパクトがありますので、京都観光の際にいかがでしょうか。