皆様こんにちは。緑和堂東京支店でございます。
今回ご紹介させていただくお品物は、ノリタケ 『オールドノリタケ 1940年代デミタスカップ&ソーサー』になります。
ノリタケは1904年に設立された『日本陶器合名会社』を期限とする日本の陶磁器メーカーです。
日本で初めて高価格帯の洋食器を生産し、特に欧米で高い人気を誇りました。特に戦前までに輸出された製品を『オールドノリタケ』と呼び、金盛装飾の施された華美なデザインは現在でもコレクターの間で人気の高い品となっています。
今回のお品物も、このオールドノリタケに類する作品です。
底面にはバックスタンプが刻印されていますが、これはノリタケが1911年より研究・製造を開始したボーンチャイナであることを示しています。ボーンチャイナとは18世紀にイギリスで開発された陶磁器の名称で、当時入手が困難だった白色粘土(カオリン)の代用として粘土に骨灰を混ぜて焼き上げたものを指します。
また、こちらのカップ&ソーサーは、1940年代に米国輸出向けに作られたものだという事がバックスタンプから読み取れます。
こちらの『オールドノリタケ 1940年代デミタスカップ&ソーサー』はラスター彩という技法を使用しています。
ラスターとは英語で「輝き、光沢」を意味しており、ラスター彩の歴史は古くメソポタミアに始まったとも言われています。金属顔料で塗装・絵付けし、約700度の低温で焼成することで光沢を出し、メタリックな輝きを放つ磁器が出来上がります。
このように、日本の陶磁器メーカーであるノリタケが、西洋の美術様式や当時流行していたスタイルを取り入れて、多くの製品を海外へ輸出してたことが分かります。
今回のお品物は一点のみであること、またカップ&ソーサーの状態はいいものの箱がなかったため今回の評価額とさせていただきました。箱の有無やシリーズの揃い具合によってもお値段が上下することがあるため、あらかじめご了承ください。
緑和堂では、ノリタケの作品を集めております。
骨董品や今回のような洋食器など、幅広い商品をお取り扱いしていますので、何かお手伝いできることがございましたらお気軽にご相談ください。