こんにちは。緑和堂大阪支店です。
本日ご紹介するのは十三代楽吉左衛門 惺入「初午茶碗」即中斎書付となります。
今作は別名馬上杯とも呼ばれる茶碗の形となり、高台が高くなっているのが特徴です。茶の世界では2月の最初の午の日に使用され、少々限定的なお品物となります。
馬上杯は元々古来モンゴルの騎馬民族によって編み出された茶碗です。馬に乗りながらお酒を飲むために高台を高くして持ちやすくしたんですね。また高台に穴が空いているのが確認できますが、馬に乗りながらもこの穴に紐を通して持ち運んでいたと伝えられております。
このような形状の茶碗をも茶に用いるのが茶人ならではの発想だと感じます。
今作は限定的な茶碗ではありますが惺入作の赤楽茶碗であり、即中斎の書付物となりますためこちらの評価となります。
茶道具は特に状態に大きく左右されます。そのため詳細な確認が必要となります。ただ欠け等があるお品物でも金継などで新しく生まれかわり、物を大事にする素晴らしい文化がございますので、状態の良し悪しに関わらずお気軽にご相談下さい。