皆様こんにちは。好きな金魚は土佐錦な緑和堂東京支店です。土佐錦のフリルのような尾びれ、綺麗ですよね。
さて、本日はそんな金魚が描かれた作品をご紹介します。
こちらは江戸期、南蘋(なんびん)派の紫岡宋琳・号 宋紫岡によって描かれた花鳥画の掛軸です。紫岡は南蘋派の代表的な絵師、宗紫石の孫にあたる人物で、父の紫山とともに親子三代で南蘋派として活躍しています。
今回の作品も、写実的な花鳥画という典型的な南蘋派の描法で描かれています。鮮やかな色彩で描かれるオウムと金魚、どことなく涼やかで観ていて落ち着きますね。
ちなみに江戸時代でガラスの金魚鉢というイメージ、現代の感覚からすると時代に似合わない気がしますが、江戸期は金魚の鑑賞文化が庶民にまで広がり、それと同時に南蛮由来のビイドロなどと呼ばれる透明ガラスも普及し始めた時期です。金魚鉢と金魚の歴史は意外と長いですね。
今回の作品は代表的な紫石のものではなく、孫の紫岡のものでしたが、人気のある中国風の写実花鳥画ということで、こちらのお値段となりました。
緑和堂では大観や栖鳳といった著名な作品だけでなく、多くの画家作品もお取り扱いしておりますので、お気軽にお声かけ下さい。