皆様、こんにちは。 緑和堂 名古屋支店でございます。
今回、ご紹介させて頂くお品物は濱田 庄司 作『黒釉錆流掛 花生』になります。
こちらは愛知県名古屋市名東区にお住いのお客様よりご依頼をして頂きましたお品物になります。
濱田 庄司は第一回重要無形文化財に指定された日本で最初に人間国宝に指定された陶芸家の一人です。第一回重要無形文化財に指定された人物は、濱田 庄司、荒川 豊蔵、富本 憲吉、石黒 宗麿の4名になります。
濱田 庄司が重要無形文化財に認定された「益子焼」という工芸技術は、江戸時代に大塚 啓三郎が築いたもので、もともとは甕や壺といった日用品を中心に作る場所でした。そこに濱田 庄司が窯を開き、民芸活動で日本各地や世界を渡り歩き「用の美」を追求した民芸品を作り上げたことから芸術品と呼ばれるようになりました。
昭和54年(1979年)には、国の伝統工芸品に指定され、益子は焼き物の生産地として大きな発展を遂げています。
今回のお品物は濱田 庄司の黒釉錆流掛の花生であるという事と、傷や汚れも無く、濱田 庄司の次男で陶芸家でもある濱田 晋作の識箱(鑑定人や鑑定団体親族が箱書したもの)の木箱もありましたので、今回の評価となりました。共箱がない場合や状態によっては評価が変動致します。
今回のお品物は黒釉薬を使用したお品物でしたが、柿釉薬や赤絵と言ったお品物は濱田庄司の作品の中でも人気の作風となりますので、今回よりも評価が高くなります。
ただ、濱田庄司の作品は本体に落款無い為、本物を謳った作品も多く出回っておりますので、お買い求め、もしくは手放される時はお気を付けください。