皆さんこんにちは、緑和堂京都本店です。
今回ご紹介するのは後藤純男 作 『緑映金閣寺』 リトグラフです。
真言宗豊山派住職の子として生まれた後藤純男は若い頃は僧侶として修業を受けましたが、22歳の頃に日本美術院展覧会(院展)で初入選したのを皮切りに日本画家として活動します。その後院展では日本美術院賞や内閣総理大臣賞を受章するなど瞬く間に画壇に名を刻みました。
後藤純男の作品は僧侶として修業したこともあり、五重塔やお寺の風景画を得意としており、仏教独特の荘厳さが漂うものが多くあります。
また、北海道に魅了された作家としても知られ、雄大な景色や農村風景などのモチーフも数多く手がけました。
今回のお品物は新緑に輝く紅葉の後ろに佇む金閣寺が描かれています。金閣寺も実際の色より少し控えめに描かれ、画面としてのバランスがとても調和しておりますが、背景の松林や空にまで金色が施され、荘厳な雰囲気のある作品となっております。
こちらはヤケやシミなどもほとんど見られませんでしたが、版画による複製であることも踏まえて上記の評価としています。
緑和堂では絵画、リトグラフなど幅広く取扱いしておりますので、ご自身のコレクションや遺品などの整理の際は緑和堂までお声掛け下さい。