皆様、こんにちは!緑和堂東京支店でございます。
今回お客様からお譲りいただきましたお品物はこちらです!
北村西望 作『戦陣薫風』でございます。
北村西望と言えば誰もが知る長崎の平和記念像を造られた方として有名ではないでしょうか。
長崎県に生まれた北村西望は、京都市立美術工芸学校彫刻科、東京美術学校彫刻科に進み、東京美術芸術学校にて在学中に多くの賞を受賞しながら同校を首席で卒業するなど、若いころから実績を残していきます。その後も数々の賞を受賞し、弱冠40歳で帝国美術院の会員にまでなりました。1921年に東京美術学校の教授になり、1944年までは後進の指導にあたりました。
戦前は勇壮な人物像を得意とし戦意高揚を意図した作品を手がけ、有名作としては「寺内元帥騎馬像(寺内正毅)」、「児玉源太郎大将騎馬像」、「橘中佐」「山県有朋元帥騎馬像」などがあります。戦後は平和や自由、宗教などを題材とした作品が多く、戦争を契機に人生観や価値観が大きく変わった事が作品にもよく現れていることが分かります。
長崎の平和祈念像を制作した年には文化勲章を受章され、今では上述の通り平和を愛する作家として多くの方に親しまれています。
今作は戦場の兵士を鼓舞するような勇ましい武者の姿の作品です。戦意高揚を意図するようなこの作品は戦前に作られた作品でしょう。
北村西望の作品で人気になるのは平穏を与えてくれそうな仏像や平和を願うような作品が大変人気です。北村西望と言えば平和記念像と言うように作家の代表作にあったイメージの作品であるかどうかもポイントとなってきます。
また、作品や共箱の損傷具合も評価ポイントとなります。共箱が染み、へこみなどがあったこと、作品の一部に劣化が見られたことから上記の価格となりました。
緑和堂では北村西望をはじめ、彫刻作家の作品のお取り扱いを強化しております。気になる作品などございましたらお気軽にお問い合わせください。皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。