皆様、こんにちは!緑和堂東京支店でございます。
今回お客様からお譲りいただきましたお品物はこちらです!
浜田庄司 作 『柿釉抜絵皿』でございます
まずは柿釉のご紹介からさせていただきます。柿釉とは(かきゆう)と読み、釉に含まれている鉄分の成分調整によって色を付けていく鉄釉の一種になります。茶色っぽい色になり、その色が柿のように見えることから柿釉と呼ばれています。しかしその焼成する火によっては黒っぽくもなるので必ずしも柿のような色になるとは限りません。むしろチョコレート色に近い作品も多く存在しています今回のお品物も柿の色というよりかはミルクチョコレートの様な優しい色合いになっています。そして主に益子焼で使われる釉になります。
また、抜絵皿というのは釉薬がかからないように予め蝋などで模様を描いておき釉薬を弾かせてそこに模様を浮かび上がらせる技法で作られた絵皿の事をいいます。濱田庄司氏は初期から晩年まで好んで使っている技法になります。さらに中央に枝のような文様がありますがこの文様を「唐黍文」(とうきびもん)といい濱田庄司氏のトレードマークになっています。ちなみにこの唐黍文は沖縄に良く生えているサトウキビをモチーフにした物になっています。
今回のお品物は共箱もあり、作品に目立った傷がないことや作者が有名な方という事もあり上記の査定額となっています。付属品の有無や作品の状態は査定に大きく関係してきます。