皆様、こんにちは!緑和堂東京支店でございます。
今回お客様からお譲りいただきましたお品物は、清水卯一 作『呑 鉄耀白文』になります。
清水卯一は1926年生まれの、京都出身の陶芸家です。
鉄釉陶器の人間国宝として京焼を中心に、花瓶・茶道具を中心に様々な陶器陶芸作品を制作しました。数か月の間でしたが人間国宝・石黒宗麿に師事し、その後日展・日本伝統工芸展を中心に活躍します。
1970年には、滋賀県に蓬莱窯を築きました。滋賀県湖西・湖北の土を使用して、貫入のある青磁・油彩天目などを制作しました。さらに研究を重ね、鉄釉と白釉を合わせた鉄耀白流などの新しい技法を次々に生み出していきました。
晩年には半世紀の間に自身が作陶した150点の作品を滋賀県の美術館へ寄与し、また若手陶芸家の為に自身の蓬莱窯を開放。自身の作陶活動と並行して、後進の育成・陶芸文化の伝承にも力をいれていました。
2004年に77歳で亡くなりましたが、現在も蓬莱窯では息子・清水保孝、孫・清水志郎も共に京焼の陶芸作家として、「鉄彩陶器」の伝統を受け継ぎながら活躍しております。
こちらのお品物は、卯一の特徴である鉄釉の艶やかさ、そして白釉とのコントラストが美しい湯呑になります。お品物の状態も良く共箱と共にお譲りいただきましたので上記の評価とさせていただきました。
緑和堂では茶道具や骨董品に加え、絵画や彫刻などの美術品を幅広く取り扱っております。気になる作品などお持ちでしたらいつでもご相談ください。
お客様のご連絡を心よりお待ちしております。